東京は世田谷区のとある病院でうじき家長男

うじきつよし誕生!

3才年上のお姉さんは

日に焼けた真っ黒い顔で元気一杯。

それとは相反して、弟のつよしくん、色白で病弱。

家の中でままごと遊びに熱中する。

ちょっと、女の子のような男の子。幼稚園ぐらいの

記憶っていくらボケたおやじでも、

うっすらとは残っているのが常。

ところが、JICKの頭ん中

には、まったく何も残っていない。

JICKは語る。「明日のスケジュールも忘れちまうのに

ションベンたらしてた頃の事なんか

いちいちメモリーしてられっかよ!」

とにかく静かな子だったとはJICKママの弁。

いるのかいないのかわからないような子で

赤ん坊頃もほとんど泣かず、JICKパパに

頭をふんずけられ、頭が没していたのは

伝説となって語られている。



小学生の頃、俺様の興味はおままごとから

学問へと移り、信じられない事だが、

勉強がおもしろくておもしろくて仕方がなかった。

ゆうもトーベンもこのコーナーで幼児期の

自分を神童だとか天才だとか言いまくっていたが、

誰しもある時期そういった錯覚をおこしやすい

ものなんだ。この俺様も何と、卒業記念の作文に

「自分と政治家とのかかわりがわからなくなった」

などと書いている。何が政治家だ!

今、思えば俺様の夢は総理大臣になることだった。

ガハハハハ・・・正気じゃないネ。

俺様がこんなROCKクレイジーになっちゃうなんて、

父・母は想像もつかなかったんじゃないかな。

生のROCKを始めて聞いたのはちょうどGCブームの頃。

いとこのお兄ちゃんに連れられて、横浜のゴーゴー喫茶に行ったとき。

あまりの音のでかさにデリケートな

俺様の脳ミソはグチョングチョンにこねくりまわされ。

ついには別人28号となってしまったのだ。

 


中学生になると、さっそく俺様はバンドを

組んでROCKに日々生きていた。

最初はベーシスト。グランドファンクのコピー等

やっていて、これっきゃないネと思っていた。

ベースを弾く前、クラシックギターを少し

やってたけど、バンド組んでROCKやってるなんて

親には絶対内緒だぜ!まあ、バンドやってんのばれると、

まずいしチョビチョビ勉強もしてたから

親は息子が総理大臣になる日を

ワクワクしながら待ってたわけよ。

ところが、あの魔の運動会がやってきて、

すべてが木っ端微塵になったのよ。

おふくろがいそいそ弁当持ってきて学校へ

やってくると、あの色白でおままごとが好きで

家で静かにしている大好きな息子が、何と、

日の丸のセンスを持って、応援団長をしているでは

あるではないか。あ然として、しばし、ボー然。

そして、「これが現実なのか!うちの子は、いつから

あんなお調子者になったのだろう」と深く悩んだらしい。

ゴメンナ。許してくれー。俺様にゃ総理大臣は似合わねえ!


俺様でも時には胸がキューンとなって、ジワーッと

なっちゃうような悲しい過去があるものなのさ。

中学生の頃、俺様はどでかい水槽を何個か持っていて、

金魚とかグッピー、めだかなんかを飼っていた。

学校から帰ると、いつも、その日にあった事を

色々話しって、もう兄弟以上の仲だった。

ある日、めだかがタマゴを産んだ。

俺様は嬉しくて嬉しくて、そりゃもう大切に育てたんだ。

タマゴがかえって、めだかの赤ちゃんがうじゃうじゃ

泳いでいるの水槽を見てると、もう、それだけで

Happyだった。ところが、俺様が気分を良くして

水槽の置いてあった台のペンキを塗り替えようなんて

思ってのがそもそもの間違いだった。

ペンキの缶をすべらせて、めだかのあかちゃんの

水槽に落っことしちゃったんだ。

ウウッ、今思い出しても泣かずにはいられない。

めだかの赤ちゃんはあっという間に死んでしまった。

俺様は悲しくて悲しくて、押入れに入って

布団の中に頭を突っ込んで大声で泣いた。

そして、もう俺様には魚たちと友達でいる

資格はないと考え、金魚もグッピーもめだかの夫婦も

魚好きの家へ養子に出した。

あれは本当に悲しい事件だったよ。

PAGE 2 / TOP